キャスティング時のトラブル・危険・事故を避けるためのコツ ②

キャスティング時のトラブル・危険・事故を避けるためのコツ ②

キャスティングは、釣り初心者はもちろん、経験豊富なアングラーにとっても重要な要素の一つです。しかし、キャスティングには数多くのトラブルや危険が潜んでいます。キャスティングの基本動作や状況に応じた判断が不十分な場合、思わぬトラブルや重大な事故に見舞われることが少なくありません。

本記事では、トラブルや事故を避けるためのコツを中心に、釣り具の選び方や、キャスティングの成功に欠かせない基本と知識を深掘りしていきます。悪天候時の対策、日中と夜間の違いなど、場面ごとの工夫もご紹介します。【 後半 】

釣り具の選び方とメンテナンスによるミスの防止

釣り具の選び方とその適切なメンテナンスも、キャスティングの成功に欠かせない要素です。どのロッドやリールを選ぶか、ラインは何が適しているかなど、釣り具の基本的な知識を持つことが非常に重要です。また、定期的なメンテナンスを怠ると、道具の性能が落ち、ミスが発生しやすくなります。

適切なロッドとリールの選び方

ロッドとリールの選び方にはいくつかのポイントがあります。まず、自分の釣りスタイルに合ったロッドを選ぶことが大切です。長さや硬さ、アクションタイプなどがありますが、自分が狙う魚種や釣り方に合わせて選ぶと良いでしょう。また、リールについても、軽量で丈夫なボディ、微細な調整とスムーズなドラグシステムを持つ高品質なものを選ぶことをオススメします。選び方を間違えると、釣りが成立しづらくなり結果としてストレス、トラブルが増えることになります。

ラインの選び方とその重要性

ライン選びは、ジギングキャスティングにおいて非常に重要な要素です。ラインの種類にはナイロン、フロロカーボン、PEラインがあり、それぞれ特性が異なります。狙う魚や釣り場の条件によって、最適なラインを選ぶことが求められます。
PEラインは大きく分けてジギング用キャスティング用があります。キャスティングのトラブル回避に適しているのは、PEにコーティングを施し張りを持たせたラインです。特にスピニングリールは、品質の悪いPEラインを使用するとトラブルを頻繁に起こしてしまいます。
PEラインは耐久性と感度が高いです。ナイロン、フロロ、PEを同じ強度で比べた場合、PEはラインが細いためラインキャパシティを稼ぐ事ができ、スピニングリールでは飛距離アップが可能となります。
キャスティングでは視認性に優れたカラーを選ぶと良いです

スプールへの正しい巻き方

ベイトリール、スピニングリールともに、スプールへの正しい巻き方は知っておくべきポイントです。
まず、ラインに適度なテンションをかけて巻き付けることが、トラブルを回避するためへの基本です。テンションをかけて巻くことで、ライン同士の隙間がなくなり、魚とのやり取りでドラグを閉め込んだ時ラインの食い込みを防止できます。もしテンションをかけず巻いてしまうと、キャストした際、ベイトリールの場合はスプールが一瞬ロックされてしまい飛距離が低下し、最悪ラインブレイクを引き起こします。スピニングリールもラインの食い込みにより飛距離が低下し、バックラッシュ(ゴップ)、エアノット、ラインブレイクを引き起こしてしまいます。
スプールに直接PEラインを結ぶと、ドラグテンションを強くした際、スプールはロックしているのにラインがスリップしてラインが出てしまうトラブルが起きてしまいます。
ベイトキャスティングでの使用の際には、スプールがスムーズに回転するようスプールにラインを結んだあと、シールで固定しない事が重要です。シールで固定すると、キャストの際スプールがブレて異音が出る、飛距離が低下する場合があり、キャストの度にストレスになってしまいます。
対策として、ナイロンラインを1メートルほど巻いてからPEラインを巻くとスリップ、異音のトラブルを回避出来ます。

ラインの巻きすぎ

ベイトリールはスプールエッジ一杯に巻きすぎると、リール本体にラインが接触して、飛距離低下、ラインブレイクの原因となります。スピニングリールもエッジ一杯に巻いてしまうと、些細な事がきっかけで、バックラッシュ(ゴップ)、エアノットなどトラブルを高確率で起こしてしまいます。
トラブル回避対策の一つとしてベイト、スピニングリール共にスプールエッジより1㎜程少なく巻いておくと良いです。また、定期的にスプールベアリングにオイルを注すことが望ましいです。

ライン、タックルの交換時期を見極める

釣り具は経年劣化するものであり、定期的な交換が必要です。特にラインやリーダーは消耗品であり、頻繁にチェックし、少しでも劣化や摩耗が見られる場合は交換することが大切です。また、スピニングリールのスプールエッジ、ベイルアーム、ラインローラー、ベイトリールのレベルワインドやロッドのガイドなど、ラインの接触する部分を定期的に点検し、必要に応じて修理交換をします。道具の状態を常に把握していることで、ミスを未然に防ぎ、安定した釣りを楽しむことができます。

キャスティング戦略

キャスティングを成功させるため、釣り場の環境や状況を理解し、それに応じたキャスティング戦略を立てましょう。潮の流れや風向き、魚の習性などを把握し、それに基づいてキャスティングのポイントや方法を決めることで、効率的に釣果を上げることが可能です。

潮の流れと風向きを確認する

潮の流れと風向きは、釣りの成果に大きく影響を与える要因です。潮の流れを知ることはとても重要なポイントで、流れの影響がある時は、魚は基本的に潮上を向いています。これを考慮してルアーのトレースラインを決めます。潮の流れ、風、流れに対するラインの抵抗を考えエントリーします。また、風向きはキャストの飛距離や正確性に大きく影響を与えるので、風に対してどの方向からキャストするかを考慮することが求められます。これらの要因を事前に確認し、予測することで、より効果的なキャスティング計画を立てることができます。

魚の習性を知ることの重要性

魚の習性と生息環境を知ることは、成功するための重要な要素です。魚種ごとの餌の好みや捕食行動、活動時間帯などを理解することで、釣りの戦略をより効果的に立てることができます。また、季節や天候によって変わる魚の動きにも注意を払い、その時々に最適なポイントを選ぶことで、釣果を上げることが可能です。知識を深めるためには、フィールドノートをつけることや、定期的な情報収集が役立ちます。

ポイント選びの基本とコツ

キャスティングの成功は、適切なポイント選びに大きく左右されます。まず、水深や地形、魚が活発に動く時間帯、潮の流れを考慮し、魚が集まりやすい場所を見つけることが重要です。特に、岩礁や堤防、橋の下などは魚が隠れやすいポイントです。また、他の釣り人の情報を活用することも有効です。自分だけの視点にとらわれず、経験豊富な釣り仲間からのアドバイスを参考にすることで、新たなポイントを見つける機会が増えます。

トラブルを防ぐために

基礎技術の反復練習の重要性

基礎技術の反復練習は、キャスティングの成功に欠かせない要素です。基本的なキャスティング動作を繰り返し練習することで、自然と体に技術を染み込ませることができます。また、基礎をしっかりと習得することで、応用技術の習得も容易になります。定期的に時間を割き、基礎技術の再確認を行うことで、トラブルを減少させることが可能です。

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